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犬の腎臓数値(BUN・クレアチニン)が高いときの食事|食べてはいけないもの・手作り食

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愛犬の血液検査で、

「BUNが高いですね」
「クレアチニンが上がっています」

と言われると、

「食事を変えれば数値を下げられる?」
「腎臓に良い食べ物は何?」
「ささみやさつまいもは食べても大丈夫?」
「腎臓病の犬が食べてはいけないものを知りたい」

と不安になる飼い主さんも多いでしょう。

BUN(尿素窒素)やクレアチニンは、犬の腎機能を評価するときに確認される重要な項目です。

ただし、BUNやクレアチニンが高いという結果だけを見て、自己判断で極端な低たんぱく食などに変更することはおすすめできません。

慢性腎臓病(CKD)では、血液検査だけでなく尿検査、血圧、蛋白尿、病期、体重・筋肉量なども考慮しながら治療や食事を考えます。IRISでも、CKDはステージだけでなく蛋白尿や血圧などを含めて評価し、治療を個々の犬に合わせることが推奨されています。

この記事では、犬の腎臓病と食事について、BUN・クレアチニンの考え方、リンやたんぱく質、食べてはいけないもの、ささみ・さつまいもなどの食材、手作り食、療法食の選び方まで解説します。

※腎臓病の食事管理は病期や検査結果によって異なります。食事を大きく変更する場合は、かかりつけの獣医師に相談してください。


犬のBUN・クレアチニンが高い=食事だけが原因ではない

犬の画像

BUNとクレアチニンは、どちらも腎機能を確認する際に利用されますが、意味はまったく同じではありません。

BUNはたんぱく質の代謝によって生じる尿素窒素の血中濃度です。

一方、クレアチニンは筋肉の代謝によって生じる老廃物で、腎機能を評価する重要な指標の一つです。

そのため、

「BUNが高いから肉をやめる」
「クレアチニンを下げる食べ物を探す」

というように、一つの検査値だけから食事を決めるのは適切ではありません。

IRISではCKDの評価にクレアチニンなどを利用しますが、継続的な検査値の推移を見ることも重要とされています。

腎臓病が疑われる場合には、血液検査だけでなく尿検査や血圧測定なども含め、獣医師に総合的に判断してもらいましょう。


腎臓病の犬の食事で重要なのは「リン」

慢性腎臓病の食事管理で特に重要になる栄養素の一つがリンです。

腎機能が低下すると、体内のリンを適切に排出できなくなることがあります。

IRISでは血中リン濃度についてCKDのステージに応じた管理目標を設定しており、食事によるリン制限で十分に管理できない場合には、獣医師がリン吸着剤などを検討することもあります。

Merck Veterinary Manualでも、犬のCKD用腎臓食はリンを抑え、適量の良質なたんぱく質を使用することが特徴として挙げられています。

つまり、

「腎臓病=とにかく肉を減らす」

と考えるのではなく、リンを含めた食事全体の栄養バランスを見ることが重要です。


腎臓病の犬は低たんぱく食にしたほうがいい?

「腎臓病には低たんぱく」と聞いたことがある飼い主さんも多いでしょう。

実際、腎臓用療法食では一般的な成犬用フードと比較して、たんぱく質が調整されている製品があります。

ただし、たんぱく質は少なければ少ないほど良いわけではありません。

IRISはCKDの犬でも、適正体重や体の状態を維持できるだけのたんぱく質を確保しながら、過剰摂取を避けるという考え方を示しています。

特に老犬では筋肉量の低下にも注意が必要です。

「BUNを下げたいから」と肉や魚を極端に減らすのではなく、現在の病期、食欲、体重、筋肉量などを確認しながら食事を調整しましょう。


腎臓病の犬が食べてはいけないものは?

腎臓病になったからといって、特定の肉・魚・野菜がすべて禁止になるわけではありません。

まず避けるべきなのは、犬そのものに有害な食品です。

玉ねぎ・長ねぎ・にらなどのネギ類、ぶどう・レーズン、チョコレート、キシリトールを含む食品などは与えないでください。

さらに腎臓病では、食事全体のリン・たんぱく質・ナトリウムなどを考える必要があるため、次のような食品を自己判断で大量に与えることは避けたほうがよいでしょう。

  • 煮干しなどを大量に使ったおやつ
  • レバーなどの内臓類
  • チーズなどを使った人間用食品
  • ハム・ソーセージなどの加工肉
  • 味付けされた肉や魚
  • ジャーキーなどを大量に追加すること

重要なのは、これらを単純な「禁止食品一覧」として考えることではありません。

主食・おやつ・トッピングを含めた1日の食事全体で、どの程度のリンやたんぱく質などを摂取しているかを考えることが大切です。


腎臓病の犬にささみは与えていい?

ささみは犬が食べられる食材ですが、

「低脂肪だから腎臓病にもたくさん与えてよい」

とは限りません。

ささみにはたんぱく質やリンが含まれています。

総合栄養食や腎臓用療法食を食べている犬に大量のささみをトッピングすると、せっかく調整された食事全体の栄養バランスが変わってしまいます。

一方で、「腎臓病だからささみは絶対禁止」と一律に考える必要もありません。

与えてよい量は病期や現在の食事内容によって異なるため、トッピングとして継続的に使用したい場合には獣医師に相談しましょう。


腎臓病の犬にさつまいもは与えていい?

犬の食事画像

さつまいもも、腎臓病だから一律に禁止される食品ではありません。

味付けせず加熱したものを、少量のおやつやトッピングとして利用できる場合があります。

ただし、さつまいもにはカリウムなどのミネラルが含まれています。

腎臓病だから必ずカリウムを制限するというわけではなく、血液検査の結果などによって判断する必要があります。

そのため、

「腎臓に良いから積極的に食べさせる」

というよりも、現在の検査結果や食事全体とのバランスを考えて使用する食品と考えましょう。


腎臓病の犬にキャベツなどの野菜は与えていい?

犬の食事画像

キャベツなど犬が通常食べられる野菜も、腎臓病になったからすべて禁止になるわけではありません。

ただし、

「キャベツは腎臓に良い」
「この野菜を食べれば腎臓の数値が下がる」

という意味ではありません。

野菜にもカリウム、リン、食物繊維などさまざまな栄養素が含まれています。

少量のトッピングとして利用する場合でも、すでに療法食を使用しているのであれば、トッピングによって栄養設計を大きく変えないことが大切です。


腎臓病の犬に手作り食を作ってもいい?

「療法食を食べないから手作りしてあげたい」と考える飼い主さんもいるでしょう。

手作り食そのものが禁止されているわけではありません。

しかし腎臓病では、リン、たんぱく質、エネルギー、ナトリウム、カリウムなど複数の栄養素を考える必要があります。

そのため、

肉+野菜+白米

といった単純な組み合わせだけで、長期間必要な栄養を満たせるとは限りません。

IRISも、家庭で作る食事は必要なビタミンやミネラルなどを含めて栄養バランスを整えることが難しいと説明しています。

VCAも完全手作り食を検討する場合には、適切な栄養を確保するため獣医栄養学の専門家への相談を勧めています。


白身魚とキャベツのトッピング例

腎臓用療法食などを主食として食べている場合、主治医から許可されていれば、食欲を補助する目的で少量のトッピングを利用する方法があります。

材料例

  • 白身魚
  • キャベツ
  • 白米

作り方

  1. 白身魚を味付けせず十分に加熱します。
  2. キャベツも柔らかく加熱します。
  3. 食べやすい大きさに細かくします。
  4. 少量の白米と合わせます。
  5. 普段の主食に少量トッピングします。

これは腎臓病を治療したり、BUN・クレアチニンを下げたりするためのレシピではありません。

また、これだけを長期間主食として与えることを想定した完全栄養レシピでもありません。

愛犬の主食として完全手作り食を続けたい場合は、獣医師や獣医栄養学の専門家に相談して栄養設計を行いましょう。


「茹でこぼし」をすればリンやカリウム対策になる?

犬の食事画像

食材を茹でて茹で汁を捨てる「茹でこぼし」が紹介されることがあります。

調理方法によって食材中の一部のミネラル量が変化することはありますが、

「茹でこぼせば腎臓病に適した食事になる」

と考えないことが重要です。

食材そのものの栄養量や使用量、1日の食事全体によって摂取量は変わります。

特に腎臓病の完全手作り食では、特定の栄養素だけを減らすことに集中すると、別の栄養素が不足する可能性もあります。


腎臓病の犬は療法食に変えたほうがいい?

慢性腎臓病では、食事療法が治療の重要な部分になることがあります。

Merck Veterinary Manualでは、CKDステージ2以上の犬・猫に腎臓用食を推奨しており、腎臓用食はリンを抑え、適量の良質なたんぱく質を含むことなどを特徴としています。

ただし、すべての犬にまったく同じ栄養調整が必要なわけではありません。

IRISの治療ガイドラインでも、CKD治療は個々の患者に合わせ、経過を見ながら調整することが基本とされています。

そのため、

「腎臓の数値が高かったから、このフードに変える」

と自己判断するのではなく、まず現在の病期や検査結果を獣医師に確認しましょう。


腎臓病の犬が療法食を食べないときは?

慢性腎臓病が進行すると、食欲低下がみられることがあります。

VCAではCKDによって老廃物が蓄積すると、吐き気、食欲低下、元気消失、体重減少などがみられることがあると説明しています。

この場合に重要なのは、

「療法食を食べないから、食べるまで待つ」

ことではありません。

食欲低下が続けば、体重や筋肉量の低下につながる可能性があります。

Merck Veterinary Manualでも、CKDが進行した犬では食欲不振、体重減少、悪液質などへの注意が必要とされています。

急に食べなくなった、吐いている、元気がない、水も飲めないなどの症状がある場合は、食事を工夫するだけで様子を見ず、主治医に相談してください。


腎臓病の犬のドッグフードを選ぶポイント

腎臓病の犬のフードでは、特定の原材料が入っているかだけで判断するのではなく、食事全体の栄養設計を見ることが重要です。

腎臓用療法食では一般的な成犬用フードと比較して、リン、たんぱく質、ナトリウムなどが調整されている製品があります。また、エネルギー摂取やオメガ3脂肪酸なども考慮して設計されることがあります。

特に確認したいのは、

  • 現在のCKDステージ
  • 血中リン濃度
  • BUN・クレアチニンなどの推移
  • 尿蛋白
  • 血圧
  • 体重・筋肉量
  • 食欲
  • 併存疾患

などです。

「腎臓に良さそうな原材料が入っている」という理由だけで選ぶのではなく、現在の愛犬に必要な栄養管理と合っているかを確認しましょう。


和漢系ドッグフードを検討している場合

市販の腎臓用療法食のほか、和漢素材などを取り入れたドッグフードが気になっている飼い主さんもいるでしょう。

ただし、腎臓病の犬に適しているかどうかは、「和漢素材が入っているか」だけでは判断できません。

現在のCKDステージや血液検査、リンなどの栄養成分、食欲、併存疾患などを確認し、必要に応じて主治医にも相談したうえで選ぶことが大切です。

当サイトでは、和漢みらいのドッグフードとsowakaについて、それぞれの特徴や違いを別記事で比較しています。

商品選びの参考として確認してください。

≫≫ sowakaと和漢みらいのドッグフードを比較!療法食を食べない愛犬にはどっち?

≫≫ 和漢みらいの腎臓用の詳細はこちら


犬の腎臓病と食事についてよくある質問

BUNを下げる食べ物はありますか?

「これを食べればBUNが下がる」という特定の食品を探すのではなく、BUNが高くなっている原因を確認することが重要です。

腎臓病がある場合には、病期や検査結果に合わせた食事管理を獣医師と相談しましょう。

クレアチニンを下げる食べ物はありますか?

特定の野菜や肉などを食べることでクレアチニンを下げる、という考え方は適切ではありません。

クレアチニンは腎機能の評価に使用されますが、筋肉量などの影響も受けます。単独の数値だけではなく、継続的な検査結果などから判断することが重要です。

腎臓病なら肉を食べさせないほうがいい?

肉を完全に禁止するという意味ではありません。

たんぱく質は体を維持するために必要な栄養素です。腎臓病では病期などに応じて量や内容を調整します。

さつまいもは腎臓に良い?

腎臓病を改善する食品ではありません。

一方で、腎臓病だから一律に禁止される食品でもありません。検査値や現在の食事内容に合わせて量を考えましょう。

水はたくさん飲ませたほうがいい?

慢性腎臓病では水分管理は非常に重要です。

IRISはCKDの犬・猫では新鮮な水を常に飲めるようにすることが重要で、尿量を減らそうとして飲水を制限してはいけないと説明しています。

飲水量について主治医から個別の指示を受けている場合には、その指示を優先してください。


まとめ|腎臓の数値だけを下げようとせず、病期に合った食事管理を

愛犬のBUNやクレアチニンが高いと言われると、

「何を食べれば数値が下がるの?」

と考えてしまうのは自然なことです。

しかし、犬の腎臓病の食事は、

「この食材を食べれば腎臓に良い」
「肉を食べなければBUNが下がる」
「さつまいもやキャベツならいくら食べても大丈夫」

という単純なものではありません。

慢性腎臓病ではリン管理が重要であり、たんぱく質についても過剰摂取を避けながら、体重や筋肉量を維持するために必要な量を確保することが大切です。腎臓用療法食は、こうした複数の栄養素を考慮して設計されています。

そして食事内容を考えるときは、BUNやクレアチニンだけを見るのではなく、CKDのステージ、リン、尿蛋白、血圧、食欲、体重・筋肉量などを総合的に見ることが重要です。

「腎臓の数値を下げる食べ物」を探すのではなく、

「今の愛犬の腎臓の状態に、どのような栄養管理が必要なのか」

という視点で、主治医と相談しながら食事を選んでいきましょう。

 

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